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奉仕という事について

2025.06.30

会長の時間

RCの歌に「奉仕の理想」と言うのがあります。

さて奉仕とは?どういう事でしょうか?
僕が入会した頃に奉仕活動を行うとして、日曜日に駅裏の周辺のごみ拾いを行うプロジェクトに参加しました。ああこれがRotaryの奉仕なんだなと思いました。
その後、若草公園でも他のRCも参加してゴミ拾いを行った記憶があります。

他人が嫌がることをするのが奉仕なのだろうと思ったのですが、そんなに単純な事でしょうか?
奉仕という言葉はもっと奥が深い気がします。

資本主義の世では労働を行えばその対価として金銭の授受があります。
ゴミ拾いも業者に頼めば当然対価を払わねばなりません。ではそれを無償でやれば奉仕という事になるのでしょうか? 

奉仕の語源は、Serviceです。キリスト教ではServiceは神への施しとされて最も大切な事とされています。
神に祈る事、神を敬い、その教えを守る事、無償で施しを行う事などが神へのサービスです。
その対価=見返りは天国で平和に暮らせること、つまり天国に行ける事と教えられています。神へのサービスを怠れば地獄に行くという事になります。

仏教でも悪いことをすると罰があたると言われます。ニュアンスはチョット違いますが、同じことを言っていると思います。
つまり奉仕は人の幸せと自分の幸せに繋がるという事です。

もっともよく奉仕する者 最も多く報われると 超我の奉仕

という標語は1950年にRotaryの公式標語になっています。

他人に役に立つことをすれば、心は豊かになり、その場で報酬を得られなくとも神や仏はその人の心に大きな報酬を与えてくれる。という事です。

私が開業して47年近くなりますが大きな借金をして始めたのでそれを返済しながら経営をして行くのは大変でした。
儲けようと思ってはいませんでしたが、お金は欲しかったですから一所懸命に働きました。その頃は奉仕など考える余裕も有りませんでした。 

しかし、70歳を迎えた頃、ある程度の役職などもこなしてきた時に今の自分を支えてくれているものは何かと考えて見て ハッとしました。自分を支えてくれているのは永年治療に通ってくれている患者さんのお陰だと気が付きました。
それから一層、患者さんの為になる治療を考えるようになったと思います。
保険診療と言うのはすべての人に有益な制度ではありますが、厳しい担当者規則と言うものに縛られていて、医療者側にとっては時には理不尽な、利益にならないことも有ります。
しかし、来院患者さんの健康を守るのは奉仕の精神だと思い、儲けにならないことも患者さんの利になるなら、そちらを優先することにしました。

ロータリーに入会したのもその頃で、職業奉仕という事の意味を気づかせてくれました。
心も少しづつ豊かになって来ました。
ロータリー会員の皆さんも、それぞれの職業を奉仕の精神をもって努力しているのを知り、ロータリーに入って本当に良かったと思っています。

僕にとって職業奉仕は患者さんの幸せを願う事であります。

皆さんにとってもそれぞれの職業をとおして顧客の幸せを願う事が職業奉仕でしょう。
そして奉仕の理想とは世界の皆が幸せになるように努力することだと思います。

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