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2025.04.01
会長の時間
大分市を流れる大分川と大野川の話に続き、県北の川とその周辺のご案内をしましょう。県北には筑後川水系と山国川水系があります。
先ず筑後川ですが、由布岳の北側と久住山の北側に源流を発し、玖珠川から天ケ瀬川と続き日田市に入り三隈川となります。みどりの中を流れてきたきれいな水は良いお酒を造るのに適しています。玖珠川沿いにはご存じの有名な八鹿酒造があります。日田市内ではクンチョウ、井上酒蔵などの酒蔵が軒を並べています。水郷日田市の名物料理は何といってもとウナギでしょう。三隈川沿いにある春光園は天然アユのお料理で有名ですが、昨年のRID2720地区大会の折、馬場会長、永田幹事、佐藤副幹事、私で大会前夜にその春光園に予約を申し込みましたら、アユの解禁は明日ですと断られました。養殖物でもいいのでお願いしますというと、うちは天然しか出しませんと断られ、ではウナギでもいいですからと言うと、うちはウナギ屋じゃ有りません。とそっけなく断られました。なかなか肝の据わった女主人でしたが、その後時期を待って食べに行き、食べきれないほどの天然アユを楽しませてもらいました。
三隈川沿いには7月から11月初めまで、アユのやなばが作られます。ヤナにかかったとれたてのアユを塩焼きにして食べるのも野趣満点で大変美味しく頂けます。三隈川沿いには戸山ウナギ屋というお店があり、ここも天然ウナギをリーズナブルな値段で食べさせてくれます。朝11時の開店前にはもう行列ができているほどで、先日の日曜日に30~40分待ってその味を楽しんできました。川の流れを見ながら食べるウナギの味は格別でした。また、市内の豆田町には千屋、いた屋、邸(ろてい)など、数件のウナギ屋があります。それぞれの伝統のたれの味を楽しませてくれます。僕の推薦はやはり戸山ウナギでしょう。
日田は日田祇園というお祭りが夏の初めにあり、大きな祇園山笠が町を彩ります。夏には屋形船が川面に浮かび納涼花火大会などで賑わいます。三隈川は下流の夜明ダムまでの呼び名でその先は筑後川となり、鳥栖、柳川などを経て有明海に注ぎます。
もう一つの県北の川と言えば、山国川です。源流は英彦山の麓ですが、紅葉の名所、深耶馬渓、耶馬渓と川の流れは続きます。秋の紅葉の季節は多くの観光客で賑わいます。切り立った岩山とその壁を彩る赤や黄色の木々の織りなす景色はまさに絶景で息をのむ美しさです。山国川でも多くの川魚が取れますが、河口から遠浅の豊前海ではハモやハマグリ、アサリなどの魚介類が豊富で、ハモ料理はここ中津が発祥の地と言われています。ハモは夏はさっぱりした味、秋は脂がのって最も美味しく、冬は身が締まり、ハモしゃぶやハモチリなどの鍵が美味しいと言われます。一年通して美味しく食べられる魚です。
中津は戦国時代の末期、豊臣秀吉が黒田官兵衛の居城として12万石をあたえ発展してきました。幕末から明治維新にかけては福沢諭吉などの偉人を輩出したことでも有名です。中津城や福沢諭吉記念館などが公開されて、多くの人が訪れます。
その他、美味しいものや珍しいものが沢山ありますが、この短い時間ではご紹介しきれません。皆さんも県内で美味しいものを発見したら是非ご紹介ください。一緒に食べに行きましょう。